グラン・クリュ

アイシュベルグ

エギスハイム

リュー・ディ「アイシュベルグ」の特級畑はエギスハイム村の村はずれに広がり、畑の方角は南東、標高は220m~340mです。3つのお城の足元に位置するブドウ畑は、ヴォージュ山脈の麓によって守られ、現在のところコルマール県内では最も降雨量が低く、非常に乾燥し気温の高いミクロクリマの恩恵を受けています。

このリュー・ディのテロワールは、主として石灰質の礫岩および漸新世時代のの泥灰土から構成されています。この時代の崩積土には砂岩の砂利や小石が含まれているため、場所によって大量の砂利を含む、珪質粘土岩土壌になっています。

アイシュベルグの特級畑の総面積は57.62ヘクタールです。土壌の性質と天候によって、リースリングやゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリ・ダルザスの栽培に最適です。

アイシュベルグ産ワインの卓越した品質は、はるか昔から認識されていました。歴史研究家メダール・バルトによると、11世紀に創設されたマールバッハ修道院はアイシュベルグ(Eichberg)という名の由来であるアイッシェ(Eissche)と呼ばれる村のブドウ畑から税金を徴収していました。

このテロワールの非常に香り高いワインは、フィネスと見事な果実味を表現することが出来ます。このグラン・クリュの特徴は間違いなく、品種の特徴とアロマを広げながら非常に長く続く余韻といえるでしょう。

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Citation

重い土壌のアイシュベルグは、肉付きの良いワインを生み出します。 

幅広く力強い骨格は、横に広がるしっかりとした酸味によって引き立つ肉付きの良い厚み、さらにはまろやかな印象を飲む人に与えます。このグラン・クリュでは、一般的に良く熟成したワインからハチミツの香りを感じます。 

リースリングは、このクリュの本質であるミネラル感を非常に良く反映し、おおらかで洗練されたストラクチュアを表現します。 

ピノ・グリは非常に心地よい果実味を備え、ゲヴュルツトラミネールは、スパイシーで魅惑的な香りを漂わせます。

ロマン・イルティス
2012年度フランス最優秀ソムリエ & 2015年フランス最優秀職人賞(MOF)受賞 

Consommation

ワインを構成する要素がバランスと調和を見出すためには、忍耐が必要となるワインです。5年の熟成後、このワインが持つアロマの複雑性が全て解放され、おおらかで濃い塩味が加わります。

早熟のヴィンテージ:ドライでありながらもアイシュベルグならではの質感が、より包み込む味わいに。熟成によって高貴な木とハチミツのアロマが現れます。ピノ・グリとゲヴュルツトラミネールでは、白コショウの香りが現れます。

晩熟のヴィンテージ:多くの場合、ハーブティーと果汁たっぷりの果物(例えばマンダリンオレンジ)の香りが感じられます。より真っすぐな酸味が純粋さを与え、主にピノ・グリは驚くほどの飲み心地の良さを感じます。ワインの質感は凝縮感と肉付きの良さが残されたままです。


Accords

リッチな味わいの料理と大胆に組み合わせてほしいワインです。ワインの肉付き感と密度の高いストラクチュアが、スパイシーなソース(サフラン、カレーなど)を添えたアンコウなどの身の引き締まった魚や白身肉(子牛の胸腺のフライ、子牛の骨付き背肉ローストまたはポワレなど)とよく合います。