ケフェルコプフのワインが分析的な意味で辛口になる事は稀ですが、それでも見事な酸味が特徴となっています。コクを増していくタイプのワインで、若いうちは閉じていることが多いため、美味しく味わうには3~4年熟成させる、またはデ キャンタージュすることで少々空気に触れさせることをお勧めします。
重く深い土壌に含まれる粘土やシルトなどの細かい粒子が、ワインのストラクチュアと複雑性をもたらします。さらに、ミネラル感を与える役割も果たしており、ここでは、品種それぞれの香りよりもテロワールの表現力が支配します。
ゲヴュルツトラミネール・グラン・クリュ・ケフェルコプフは、驚くほどのまろやかさとミネラル感、フィネスによって舌を包み込む複雑なワインです。絹のような余韻を持ち、並外れた酸味が素晴らしい持続性を与えます。若いうちも楽しめるワインですが、数年間熟成させることでその個性を存分に発揮してくれます。
若いリースリング・ケフェルコプフは、ほのかな香りと白い花の繊細なアロマが特徴です。アタックは爽やかで、堂々とした肉付きの良さ、長い余韻を感じます。数年熟成させると、テロワールの表現力を備えた偉大なワインらしいあらゆる風味を発展させます。
ピノ・グリ・ケフェルコプフは白い果肉の香りに加え、マーマレードとパート・ド・フリュイのアロマを感じさせます。これが口の中で滑らかで爽やかな味わいに組み合わさります。このクリュの生産方法は機密事項となっています。
使用品種またはアサンブラージュの割合に関わらずグラン・クリュ・ケフェルコプフは、その個性を存分に表現します。ワインは非常に表現力豊かなで個性的な香りを漂わせ、優雅な余韻を伴うバランスの良い味わいを提供します。

様々な側面を持つテロワールが生むケフェルコプフは豊かな表現力とニュアンスを飲む人に与えます
単一品種またはアサンブラージュに関わらず、多くの場合このグラン・クリュの質感には凝縮感があり、刺すような酸味とおおらかなストラクチュアを兼ね備えています。主張ある果実味と果汁感が、ここでは繊細なハチミツ風味や心地よい酸味といった印象をもたらします。
リースリングは緊張感を備え、柑橘類(新鮮な)の香りが広がっていきます。
このグラン・クリュの勝者と言えるゲヴュルツトラミネールは、コリアンダーやクローブを連想させる邪魔になりすぎないスパイシーな表現力を持っています。アサンブラージュのワインは、ゲヴュルツトラミネールの力強いアロマとリースリングの柑橘類の爽やかさによって、緊張感と優しさを兼ね備えた造りの綺麗なワインを生み出します。
ロマン・イルティス
2012年度フランス最優秀ソムリエ & 2015年フランス最優秀職人賞(MOF)受賞
